2025.12.15
ふるさと納税それでいいの?
師走の二子玉川ライズ、イベントスペースではふるさと納税のイベントが実施されていた。
その名も「物価高時代のさとふるマルシェ」
キャッチコピーは「あなたはどっち派⁉ ふるさと納税で生活応援 or プチ贅沢」
イベント導入部に設置したグラフィックパネルに
来場者が自分の指向に沿ってシールを貼ってもらうことで
生活応援もプチ贅沢も選べるふるさと納税(さとふる)の魅力をアピールしていた。
このイベントの成果はいったい何だと思っているのだろうか。
ふるさと納税はそもそも「寄付行為」のはず。はせる
自分が思いをはせる地域(ふるさと)に寄付をして支援することにより、
その地域も寄付をした自分の心も潤っていく、そんな利他の精神が本質であるべき。
そんな高尚な思想は吹っ飛んで、単に利己的な公的通信販売になっている現実があり、
それを煽るようなふるさと納税サイト会社のプロモーション活動は
あきらかに制度の趣旨を逸脱しているのではないだろうか。
生活者も当然のように損得だけでふるさと納税制度を活用することが体に染みつき、
この制度の不具合に気づくことなく賑わっていることに奇異感を感じざるを得ない。
日本は「納税」や「寄付」について、もっと基礎から学ぶ必要があると日々感じる。
筆:黒沢
