2018.01.24
観世能楽堂 in GINZA SIX
今月、新春落語「志の輔落語 GINZA MODE」に行ってきた。
場所は、銀座の新ランドマークともいえるGINZA SIX。
その中にホールが併設されているのか、という程度の思いで訪れ、
地下三階の「観世能楽堂」という名の会場に入った。
すると、そこにはまさに能楽堂そのものがはめ込まれていたのだった。
観世能楽堂は、能の最大流派である観世流の本拠地として
渋谷松濤に2015年3月まであったものだが、
その総檜の舞台をまるごと移築させたとのこと。
まして、地下三階にこれだけ背丈のある建物が入っているGINZA SIXの建築技術も
相当にスゴイことなのだ。
もともと観世流と銀座は関係が深く、
寛永10(1633)年、十世観世大夫重成の時代に、
江戸三代将軍徳川家光からいまの銀座1~2丁目あたりに500坪を拝領し、
明治維新で土地を返納するまで本拠地となっていた。
今後は、日本の中心地、銀座のこの新たなランドマークに居を構え、
日本伝統文化を国内外に発信する役割を果たしていくことになるのであろう。
しかも、能だけでなく、文化的催しに開放していくとのことで、
志の輔落語もその一環なのである。
日本伝統文化の世界観の中で体験する催しはなにが似合うだろうか?
ぜひ一度、訪日外国人客を招いて、日本の魅力を体感できる創造的な催しを企画してみたい、
そんな気分させられる場所だった。
あ、もちろん志の輔の落語は今年も冴えていたのはいうまでもない。
筆:黒沢