株式会社POWWOW Planning & Produce

 
 

2018.11.01

ハロウィンの不幸

10月31日の昨日、

渋谷で仕事があり、

ちょうど終わったのが18時すぎ。

渋谷警察署方面から渋谷駅に向かうが、

そういえばハロウィンだと気づき、どうせならとハチ公方面に向けて歩く。

途中すでに路上にはコスプレの若者や外国人が溢れ、

ハチ公前広場にたどり着いた時には、身動きできない黒山の人だかり。

ハロウィンをコスプレで盛り上がりたい人々に加え、

それを観ようととする人たち(メディア含む)、

そしてそれを抑える相当数の警察官たち、

駅前からスクランブル交差点一帯は異様な状況になっていた。

DJポリスもすでに疲れ気味なのか、

シャレの余裕もなく、ひたすら静粛を訴えることに専念していた。

 

それにしても、と思う。

数年前、ハロウィンがクリスマス、バレンタインデーに続く

第3の購買促進イベントに育った、と言われていたが、

ここ渋谷を見る限りは、イベントと呼ぶようなものではなく、

まさに暴徒群による渋谷ハロウィン騒動ではなかろうか。

 

もともとハロウィンの起源は、

古代ケルト人が秋から冬を乗り越えていく宗教的行事として

秋の収穫を祝うとともに冬に向けて悪霊を追い払うお祭り。

仮面をかぶり魔よけの焚火で自分たちの身を守るのが本来の趣旨。

と言われている。

 

この一連の騒動をみると、

自然の恵みへの感謝などこれっぽっちも頭になく、

なにかに変装することで我(理性)を隠し、

抑圧された本能を露わにして無秩序に騒ぎ狂うことが

目的化されているように強く思う。

これでは、購買促進の機会どころか、

より犯罪ごとに近づいていると言える。

様々な地域で様々なハロウィンにちなんだ催しが行われ、

それが地域や経済の活性化に貢献している例も確かにある。

この渋谷での騒動、さらに同じ騒動が起こっている大阪ミナミなど、

間違ったハロウィンを今回限りで終わりにするためにも

行政や警察はもちろん、

我々ハロウィンをビジネス化しようと仕掛けていた人間も

いろんな知恵を出し合って、

本来のハロウィンの魅力を取り戻す努力がいよいよ必要だろう。

そうでないと、あまりに日本のハロウィンが可哀そうだ。

 

筆:黒沢

 

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