株式会社POWWOW Planning & Produce

 
 

2022.11.28

築地のいま

先日、銀座での所用と築地で仕事の打合せがあり、

ひさしぶりに銀座から築地まで歩いて行った。

時間に余裕があったので築地場外市場がどうなっているのか散歩がてら覗いてみた。

市場の豊洲移転とコロナ禍というダブルパンチで

シャッターの閉まった店もそれなりにあったが、

第一印象は、コロナ前に戻っているんじゃないか!というくらい多くの人で賑わっていた。

しかも、そこには海外からの訪日客と日本全国からの観光客が交じり合い、

かなり多国籍なムードが充満していた。

来訪者のお目当ては、海鮮をメインにした歩き食べだったり、包丁などの刃物だったり、

いろいろなのだが、共通しているのは、同じ品物や食べ物を扱っているにもかかわらず、

やたら行列の続く混み合う店舗とガランとして客のほとんどいない店舗の両極端の光景だ。

味に違いが出そうな料理ならまだしも、

その場で切って焼いて食べる、料理のスキルを要求しない店でもその傾向が強い。

特に、行列の店には欧米人やアジア人が多かったように感じた。

つまりは、SNSなどでアップされたツーリストの情報が

東京観光のガイドになっているのだろう。

幸運にもフォロワーの多いSNSで取り上げられただけで人気店となってしまう。

デジタルオリエンテッドな観光スタイルも定着しているから、

それもあり、と思える反面、

他人の情報ではなく、自分の目利きでお気に入りを見つける喜び、

そんな感性を大切にしていきたい、と思った築地のいまだった。

これからも訪日客は増えるだろうし、日本人が海外に行く機会も大幅に増えるだろう。

自分なりの旅のスタイルをこれからも大事にしていきたい。

筆:黒沢

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