2022.02.15
民主的な合理的期待値理論の思考法
今朝の日経新聞「エコノミクストレンド」(経済教室)に
気になる記事が掲載されていたので紹介したい。
コロナ禍の中でTVに頻繁に登場していた慶応大学教授、
小林慶一郎氏の記事である。
タイトルは非常に難解に感じるが、
内容は至ってシンプルかつ有益なコラムである。
超あっさりまとめると、
民主的な合理的期待値理論というのは、2つの合理性を持っている。
1つは、いわゆる一般的な合理性。迷信にとらわれない数学的な思考や論理性のこと。
2つめが、相手(他者)の気持ち(思考や期待)を推し量って自分の考えや行動に繋げること。
だということ。
「自分が相手の立場だったらどう考え、行動するだろうか」と
自分も相手も平等な存在として思考することで民主的なのだと。
それに対して、
陥りやすい思想がパターナリズム(家父長的な権威主義)というもの。
暗黙の裡に相手は自分より愚かだと考え、自分の考えを優先する思想である。
とかく偉そうな人ほど陥りやすく、
その例が官僚が政策を考えたりする際だったりと。
新型コロナ拡大の中で続いたPCRなどの検査抑制対応が例として挙げられている。
保健政策としての検査抑制が逆に国民の不安を拡大させたということだ。
個人的にはアベノマスクもワクチン3回目接種も根はすべて同じことだと思われる。
この思考法は、なにも経済理論だけでなく、
仕事でもプライベートでも日常的にとても重要だ。
コンペでも相手の気持ちを推し量ることから企画は始まるのだから。
我々にはとても大事な教えだと思う。
筆:黒沢